海の見える環境。

1997年に第1回として発足した「分子シミュレーション夏の学校」も、2011年をもちまして第15回を迎えました。 本年の幹事は、岡山大学の理論物理化学研究室と理論化学研究室です。 皆様どうぞよろしくお願い致します。

本年の分子シミュレーション夏の学校は、岡山大学理学部付属牛窓臨海実験所(岡山県瀬戸内市牛窓町)にて開催致します。 牛窓は海(瀬戸内海)と山に面した岡山県を代表する観光地のひとつで、マリンスポーツや海水浴、森林浴やオリーブ園も楽しめます。 会場である臨海実験所も海のすぐそばにあり、とても穏やかな環境です。

また、初日の夜には海を眺めながらのバーベキューを予定しています。

第15回夏の学校の指針

シミュレーションのみならず、理論に関する講義も予定しております。また、セミナーを2つ用意し、先生方が携わっておられる研究トピックスについてお話ししていただきます。
実験系科学者だがシミュレーションを研究に取り入れてみようかお考え中の方、計算機シミュレーション初心者でその理論体系を学んでおきたいという方、これまで培ったシミュレーション技法の知識をここで整理しておきたい方など、 計算機シミュレーションへの馴染みの度合いに囚われず、強く興味をお持ちの方々のご参加を心よりお待ちしております。
形式張った合宿ではなく、インフォーマルな夏の学校にしたいと思います。この夏の学校が、参加者の皆様の知識を広げ、理解を深め、また世代・分野を越えた交流のための一助となれば幸いです。

シミュレーションの講義

シミュレーションに関する講義は分子科学研究所の奥村久士准教授にお願い致しました。シミュレーションソースコードを自作している研究者、とくにシミュレーションに携わって1年未満の初心者にとって最も大きな壁のひとつとなるのが、おそらく各種アンサンブル生成のための温度制御・圧力制御ではないでしょうか。

奥村先生はシミュレーションの方法論の開発で著名な方であり、その業績を一部抜粋すると、部分マルチカノニカルアンサンブル(=体積一定、温度一定)、マルチバーリック・マルチサーマルアンサンブル(=圧力一定、温度一定)、剛体分子のシンプレクティック分子動力学法などが挙げられます。今回の夏の学校では、シミュレーションにおける圧力制御と温度制御に関するお話を中心に、基礎的な内容から講義を行って頂きます。

理論の講義

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